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定年後の夢、How Much?
~あなたの夢の値段、教えます~

2019.8.7

#2 定年後に「毎年、旅行をする」夢、いくらかかる?

飛行機に乗って世界旅行をしているシニアの夫婦

イラストレーション:Hama-House

自由に使える時間がたっぷりある定年退職後、あなたはどんな夢を描きますか? そして、その夢にはどれくらいのお金が必要となるでしょうか。

定年後に叶えたい夢の金額をシミュレーションする本企画、第2回目は「毎年、旅行をする」ときの費用です。

プランA「海外旅行」、プランB「国内旅行」2方向の金額をシミュレーションしました。旅費の節約方法、準備の仕方などもあわせてお届けします。

<プランA> 夢は豪華に!年に1度、人気の海外へ

ハワイの海

夢の金額

125万円~/人

※定年後の15年間で試算

1964年の海外旅行自由化以降、海外旅行者数は概ね増加傾向にあります。観光省の「観光白書」によると、2018年の出国日本人数は1,895万人(対前年比6.0%増)で過去最高を記録し、人気の渡航先は、上位から順に、米国、中国、韓国、台湾、タイでした※1

※1 観光省「観光白書」P18

そこで今回は、「毎年、米国(ハワイ)へ旅行」、「毎年、アジア各国へ旅行」の2パターンをシミュレーション。もちろん、渡航先や旅程によって旅費は異なりますので、ひとつの目安にしてみてください。

【海外旅行】ツアー料金のシミュレーション

*65歳で仕事をリタイアして、80歳までの15年間、毎年、海外旅行すると仮定(東京発)

(1)ハワイ・ホノルル旅行(15回)

ツアー料金※2 (5日間) 約90〜300万円

(2)アジア各国へ旅行(ソウル5回/上海5回/バンコク3回/台北2回)

ツアー料金※2 (4日間) 約50〜150万円

※2 大手旅行会社複数社調べ(2019年7月時点)。価格は変動する場合がありますので、あくまで目安としてご確認ください。


*上記のシミュレーションは、2019年7月現在の東京発着のツアー料金を基に試算しています。お住まいの地域によっては、空港までの交通費(場合によっては宿泊費)なども必要になります。

このように、毎年ハワイやアジア各国へ旅行をすると、15年間のツアー料金だけで、少なくとも50万円が必要になりそうです。

これは、あくまで安値のツアーを利用した場合(飛行機+宿代のみ)のシミュレーション。食事代などは含まれていません。
仮に、食事代やお土産代などに1日1万円かかるとすれば、加えて75万円(5日間×15回分)が必要になります。 つまり、旅行費としては【50万円+75万円=125万円】が、1人あたり最低限用意しておきたい金額になるでしょう。

<プランB>効率的にゆったり楽しむ。毎年、オフシーズンの国内旅へ

手ぬぐいがかかった桶と温泉

夢の金額

90万円~/人

※定年後の15年間で試算

観光省の「観光白書」によると、2018年の日本人1人あたりの国内宿泊観光旅行の回数は1.30回。1人当たりの国内宿泊観光旅行の宿泊数は2.14泊でした※3
あくまで平均ですが、国民全員が毎年少なくとも1回は旅行に出かけていることになります。

※3 観光省「観光白書」P19

また、「じゃらん宿泊旅行調査 2019」によると、1回の宿泊旅行にかかった旅行費用の全体平均は大人1人あたり58,500円でした※4
そのため、15年間(15回)を想定すると、58,500円 ×15 =877,500円。行き先や旅程によって費用は異なりますが、毎年国内旅行にでかけると、15年間で少なくとも90万円弱の費用がかかると考えておくと良いでしょう。

※4 じゃらんリサーチセンター「じゃらん宿泊旅行調査2019

併せて、「毎年、沖縄旅行」と「毎年、東北旅行」をした場合のシミュレーションを行いました。 参考にしてみてください。

【国内旅行】ツアー料金のシミュレーション

*65歳で仕事をリタイアして、80歳までの15年間、毎年、国内旅行すると仮定(東京発)

(1)沖縄旅行(15回)

ツアー料金 (3泊4日) 約60〜240万円

(2) 東北旅行(15回)

ツアー料金 (2泊3日) 約40〜160万円

*上記のシミュレーションは、2019年7月現在の東京発着のツアー料金を基に試算しています。お住まいの地域によっては、空港までの交通費(場合によっては宿泊費)なども必要になります。

オフシーズン利用&シニア割引は、リタイア後の特権!現役時代から上手に積立を

会社に勤めているときは、ゴールデンウィークやお盆休み、年末年始など、旅行のハイシーズンにしか休暇をとれない人が多いかもしれません。一方、定年後は自由にスケジュールを組むことができます。

そこで、閑散期(いわゆるオフシーズン)を狙って旅程を組むと、旅費を節約することができます。場合によっては、ハイシーズンの1/3程度の料金設定がされているものもあります。

また、交通各社は「シニア割引」を設けていて、最大で運賃が半額程度になることも。例えば、航空会社では、当日に空席があれば飛行機のチケットが半額程度に。時間や日程に余裕のあるとき、利用してみてはいかがでしょうか。

そして、当たり前かもしれませんが、こうした旅費は余裕資金から捻出するようにしましょう。定年前からコツコツ用意しておくと良いでしょう。
注意したいのが、退職金を一括で受け取ったとき。ついつい使い過ぎてしまうかもしれません。
充分な余裕資金がある場合は別ですが、退職金は日常生活費を賄うものとして考えておきましょう。

こうした夢のために、貯金だけではなく、投資信託などで資産を運用するのも1つの方法です。
というのも、現在、大手銀行の定期預金の金利は年間0.01%。今後もこの金利が続くとすると、毎月1万円を30年間貯金しても、30年後の積立額は360万5,390円、うち運用益は5,390円です。ほとんど増えていませんね。

仮に、上記と同じ条件で資産運用をして、年間の利回りが3%だった場合、30年後の積立金額は582万7,369円で、運用益は222万7,369円にもなり、222万1,979円の差です※5
元本割れのリスクと、得られるであろう利益を比較して納得がいくのであれば、余裕資金で長期的な資産運用をしても良いのではないでしょうか。

※5 一定の利回りでの運用に基づくシミュレーションであり、特定の商品の運用成果を保証もしくは示唆するものではありません。計算にあたっては年一回の複利計算をしています。税金、手数料等は考慮していません。

資産運用をする際は、「つみたてNISA」や「NISA」といった税制優遇制度からはじめてみるのがオススメです。通常であれば、運用益には20.315%の税金がかかりますが、これらの制度を利用すれば、運用益は非課税になります。
「つみたてNISA」は、年間40万円を最長20年間、「NISA」は年間120万円を最長5年間積み立てられる制度。2つを併用することはできませんので、長期的な運用を考えている場合は「つみたてNISA」がおすすめです。

定年後に毎年旅行を楽しむ、という夢を叶えるために、現役時代にこそ検討してみてはいかがでしょう。

※ 2019年8月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

執筆:ファイナンシャルライター 瀧 健
『PRESIDENT Online』などの経済系Webメディアでも多数の執筆協力経験をもつ。ライフプランや資産運用の提案が得意。自らも株式・債券・投資信託などの運用を行っている。社会保障にも詳しい。