2022年4月から、高校で金融教育が始まりました。実際に学ぶ内容を知ることで、自身の金融リテラシーを見つめ直し、今後の生活に備えるきっかけとしてみませんか。
今回は、「投資の基本」について学びます。
2022年半ばから円安が急激に進み、物価が大幅に上昇しました。
将来お金が足りなくなるのでは、と不安になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。普通預金や定期預金をしているだけでは資産はなかなか増えず、そろそろ資産運用が必要と考えている方も増えているようです。金融商品にはいろいろな種類があり、リスクやリターンもそれぞれ違います。投資を始める前には、そうした特徴を知り、自分の目的に合ったものを選ぶことが大切です。
登場人物

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父:マサル 45歳
会社勤め。会社の同僚に資産運用を勧められているが、知識不足が理由でなかなか始められずにいる。

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母:クミ 42歳
パート勤務。高校での金融教育がスタートしたことを知って、自身も家計管理のために金融知識を深めたいと思っている。

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息子:ショウ 17歳
公立高校2年生。部活のサッカーに熱中しつつも、来年の大学受験のために勉強にも力をいれていかなきゃと考えている。

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娘:リカ 14歳
公立中学2年生。ピアノとバレエが得意。

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母の妹:ユウコ 38歳
ファイナンシャルプランナー。職業柄金融知識にくわしいが、話すと少し熱くなってしまうタイプ。






「貯蓄から投資へ」というスローガンが掲げられるようになってから、すでに20年近くになりますが、日本においては現金・預金でお金を貯めることが主であることに変わりはないようです。半世紀ほど前であれば、定期預金等の金利が高く、元本割れのリスクなしにお金を増やすことができました。しかし、ここ20年ほどはいわゆるゼロ金利という状況が続いており、口座に預けているだけでは、なかなかお金は増えていきません。
▼現在の日本の銀行預金は超低金利?
低金利が続く日本では預金でお金が増やせないまた、世界経済状況の変化などによって物価が上がり、実質的に資産が目減りすることもあります。所得も右肩上がりに増えていく保証がない今、どのように資産を増やしていけばよいのか考えた際、やはり資産運用が選択肢の一つになるのではないでしょうか。
もちろん、何の知識もなくまとまったお金を投資商品につぎ込んでしまうと、失敗するリスクも大きくなります。近い将来で必ず必要になるお金は投資に回すべきではありませんし、日々の生活が圧迫されるほど投資することも本末転倒です。今、資産運用に回せるお金がどれくらいあるのかはしっかり確認しておきたいですね。
資産運用において、時間は大きな味方となります。投資商品の種類や期間、リスク・リターンについて等、基礎的な知識を身につけ、自分のマネープランをしっかり考えた上で、ぜひ一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
▼投資信託、どうやって始めるの? 換金(解約)するときはどうする?
投資信託のギモン解決集 高校の金融教育は、基礎的な知識を得るきっかけとして親世代にも参考になる内容です。金融庁が指導内容を公表していますので、興味があればご覧になってみてください。
金融庁「
高校向け 金融経済教育指導教材の公表」
金融教育ワンポイント!
※2022年11月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。