セキララ子育てマネー

2021.8.25

#8 子ども3人にかかる教育費が月約11万円! 13歳年上の夫と教育費の山をどう乗り越える?

子ども3人にかかる教育費が月約11万円!13歳年上の夫と教育費の山をどう乗り越える?
イラストレーション:あべさん
出産費用や教育費は調べれば一般的な金額水準が分かりますが、なかなかリアルにイメージしづらいもの。「実際にどのくらいかかるの?」と、気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで、子育て真っ最中の方にインタビュー。人に聞きづらい“子育てマネー”をセキララに語っていただきました。

第8回は、3人の子育てに奮闘している麻衣子さん(仮名)。教育費はもちろん光熱費や食費など生活面の負担も大きく、なかなか貯蓄ができないことに不安があります。また、13歳年上の夫の定年も10年後に迫っているため将来への心配もあります。
リアルな出費の実例から、子育てマネーの賢い使い方と備え方を学んでいきましょう。
麻衣子さん(仮名)37歳・パート(埼玉県在住)
家族構成:夫50歳(会社員)、長女17歳(私立高校2年)、次女15歳(公立中学校3年)、長男13歳(公立中学校1年)
年収:約120万円
世帯年収:約800万円
月間貯蓄額:ほぼなし
住宅:一軒家の賃貸(家賃11万円/月)
資産:約800万円

<金融資産 内訳>
預金:約200万円
子ども名義の預金:約600万円(主に3人分の児童手当を積立)

※上記プロフィールは2021年2月の取材時のものです。

食費や光熱費も、子ども3人分がのしかかる! あの手この手で節約の日々

子どもを3人持つのが昔からの夢でした。乳幼児期の子育ては想像以上に大変でしたが、思春期を迎えた今は、子たちの成長を夫婦で見守りながら、にぎやかな毎日を送っています。

現在のわが家の収入は、夫の手取りが月約50万円、私のパート代が月約9万円です。生活費は基本的に夫の収入でまかなっています。私の収入は塾の夏季・冬季講習代など臨時の出費に充て、なかなか貯蓄できていません。
子ども3人の成長とともに増えた家計費
子どもたちにかかるお金もかさむため、できるだけ節約を心がけています。ただし、パートや家事に追われて家計簿をつける暇がなく、月の支出をきちんと把握できていないことが課題です。
以前は主にクレジットカードを使っていたので、利用明細で大まかな支出を把握できていました。しかし今は、複数のスマホ決済を併用しているため、管理しきれなくなっています。また、スマホ決済のおトクなキャンペーンに惹かれ、余計な買い物をしてしまうこともあります。

高校の学費と塾代で月11万円。パートで稼ぎすぎると補助金が減るジレンマ

一番の心配は、子どもたちの教育費です。次女が中学校卒業後は、長女と同じ私立高校への進学が決まり、学費が2人分で月約8万円に。もっと働いて収入を増やしたいのですが、収入が増えると学費補助対象となる所得基準(下図の「年収目安」参照)を超えてしまい、県からの補助金がもらえなくなることが心配です。そのため、現状は補助金の対象内に収まるように働く時間をセーブしています。
埼玉県の私立高校の補助金(2021年度)
※家計急変世帯への補助額は、授業料及び施設費等納付金について実際の負担額全額、入学金について100,000円です。
※目安年収は、モデル世帯(夫婦どちらかが働いている・子ども2人(うち高校生1人・中学生1人))の場合の目安です。実際の判定は住民税で行われています。
※学校が設定する授業料、施設費等納付金及び入学金の額が図中の補助額より低い場合は、学校が設定する金額が補助額となります。
長女は高校受験のために、中学3年生から塾通いを開始しましたが、次女は中学1年生から、長男は小学6年生から塾に通いはじめました。毎月の塾の授業料のほかに、テキスト代、夏期・冬期講習などの出費もあり、計算するとこの3年間で約135万円かかっていました。そして今後2年間でも約67万円もかかる予定です。
大学進学のための教育費としては、今までに貯めた児童手当(3人分で約600万円程度)を用意していますが、3人分となると足りないため、大学進学を希望する場合には、奨学金も検討したいと思っています。

夫はあと10年で定年! 老後のことも心配に……

夫は50歳になり、定年まで残り10年になりました。「定年退職後はどうしよう」と、将来を考えると不安になります。子どもたちが自立した後は、小さな家に引っ越し、夫婦で暮らそうとぼんやり考えています。できれば上手に資産運用し、老後に備えたいです。

〈FPがチェック! 子育てマネーにこう備えよう!〉
ここ10年が勝負! 家計管理を徹底して教育資金と老後資金づくりを

長女の大学受験が始まってから、長男が大学を卒業するまでの今後の約9年間は、とにかく教育費がかかる時期。一方、ご主人の年齢を考えると老後のお金についても考えておきたいところです。これからの10年間で教育費を負担しながら、老後資金作りにも取りかかりましょう。

●クレジットカード一元化やアプリ活用で家計管理をしっかりと
買い物は以前のように、クレジットカードに一元化して、支出をしっかりと管理しましょう。クレジットカードで取得したポイントは、お買い物時のポイント支払いや商品券などと交換して活用することで、日々の生活費を削減することができます。
また、今はスマートフォンで簡単に収支を管理できる家計簿アプリもありますので家計の見直しにぜひ活用してみてください。

家計簿の活用術はこちら


●夫婦ともに長く働く準備を
ご主人が60歳で定年退職するまでは、教育資金を中心に貯蓄してみてください。ご主人が定年退職したときにも、麻衣子さんは47歳でまだまだ働ける年齢です。そこから老後資金の準備を本格的にはじめてください。可能であれば、ご主人にも70歳くらいまで働いてもらい、教育費の支出が落ち着いた頃に、夫婦でしっかりと老後資金を貯めましょう。麻衣子さんも長く働ける職場を選ぶことが大切です。

また、麻衣子さんが、パートからフルタイムで働く選択肢もあります。フルタイムで働くことで厚生年金に加入できれば、麻衣子さん自身の将来の年金額を増やすことも可能です。
年金制度について
●大学進学に向けて、つみたてNISAや奨学金の活用も検討を
教育資金については、長男の大学進学まで5年あるので、一部を投資信託で準備する方法もあります。その際は、運用益が非課税になるつみたてNISAを活用するのが良いでしょう。

また、奨学金を利用する可能性があるのであれば、早めに調べておきましょう。たとえば、日本学生支援機構の第1種奨学金(無利子)を借りるには、高校時代の成績は5段階で3.5以上の維持が必要です。子どもたちに話しておくと良いと思います。

▼つみたてNISAについてくわしく知る
積立商品を知る つみたてNISA:三井住友銀行

●ご主人のiDeCoは少額からでも良いので、早めに検討を
老後資金については、夫婦でiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)を検討してはいかがでしょう。月々5,000円から積み立てることができ、積み立てた金額が全額所得から控除されるので、節税効果が期待できます。また、住民税でも所得控除となるため、前述の私立高校の補助が受けやすくなる可能性もあります。

通常、資産運用で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、iDeCoの場合は非課税になるメリットがあります。さらに、一時金または年金として受け取る際には、退職所得控除や雑所得控除の対象となります。

たとえば、毎月5,000円を想定利回り3%で10年間運用した場合、以下のようなシミュレーションになります。
iDeCoで毎月5,000円を10年間積み立てて運用した場合のシミュレーションの図
※金融庁のWebサイトでシミュレーションしたものをもとに筆者作成。
※当シミュレーションは、運用利回り3%で試算して予想したものです。運用商品には元本割れのリスクもあります。
また、iDeCoでは積み立てた全額が所得控除になるため、年収680万円の人の場合、10年間で18万円の節税効果が期待できます。
iDeCoの節税効果について
※iDeCo公式サイトのシミュレーションをもとに作成。
積み立てて運用したお金は、通常60歳になると引き出せますが、50代で始めた場合は、加入年数が10年以下となるので、受け取り年齢が変わります。少額でも良いので、早めに検討してみると良いでしょう。

▼iDeCoについて詳しく知ろう!
個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」について
個人型確定拠出年金「iDeCo」とは
知らないともったいない?iDeCoで老後に備えよう。

※取材:2021年2月実施。
※記事は取材をもとにまとめた2021年8月時点の情報です。今後、変更されることもあるのでご留意ください。

家計アドバイス監修:ファイナンシャルプランナー 豊田 眞弓(とよだ まゆみ)

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