くらしのマネー辞典くらしのマネー辞典
2020.3.12
#26 人生100年時代 自分が変わる、社会が変わる ~今後起こりうる社会の5つの変化とは?~

「人生100年時代」と言われる時代になり、人々の意識や社会の在り方が変わり始めています。本記事では、「健康」「家族」「暮らし」「働き方」「社会貢献」という5つの切り口から、データを通して現在と未来をひも解いていきます。
さらに、各ジャンルの専門家から人生100年時代を生きるにあたってのアドバイスもご紹介。転換期を迎えている今とこれからを考えることで、将来の自分のライフプランが見えてくるのではないでしょうか。まずは動画で押さえていきましょう。
※画像をクリックすると、動画が再生されます。
①健康
医療技術の進歩に加え、健康意識の高まりによって「元気に、長生き」が当たり前の時代に。
図1は厚生労働省が発表した平均寿命と健康寿命を表した図です。健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活を送れる年齢のこと。平均寿命と比べて、男性が8.8年、女性は12.4年の差があることが分かります。これからは平均寿命だけでなく、健康寿命も延ばしていくことが重要となります。
図1は厚生労働省が発表した平均寿命と健康寿命を表した図です。健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活を送れる年齢のこと。平均寿命と比べて、男性が8.8年、女性は12.4年の差があることが分かります。これからは平均寿命だけでなく、健康寿命も延ばしていくことが重要となります。

図1 日本人の平均寿命と健康寿命
②家族
出産や子育て、介助や介護を社会制度で支え家族のあり方を社会全体で考える時代に。
総人口における高齢者人口の比率が高まる中、平成30年に厚生労働省が発表した調査では、高齢者の「単独世帯」はこの30年間で2倍になる一方、「3世代世帯(高齢者と子世代家族との同居)」が4分の1以下に減少しました。
総人口における高齢者人口の比率が高まる中、平成30年に厚生労働省が発表した調査では、高齢者の「単独世帯」はこの30年間で2倍になる一方、「3世代世帯(高齢者と子世代家族との同居)」が4分の1以下に減少しました。

図2 65歳以上の者のいる世帯の世帯構造の推移
③暮らし
IoTの進展や自動運転の実用化が進み、より質が高く、より多彩なくらしが実現する時代に。
あらゆるものがネットにつながる「IoT(Internet of Things)」の普及が急速に進んでいます。平成30年の総務省の発表によると、世界のIoTのデバイス数は2017年に約270億に達し、2020年には約400億になる見込みです。導入は医療や自動車など幅広い分野に広がっています。
あらゆるものがネットにつながる「IoT(Internet of Things)」の普及が急速に進んでいます。平成30年の総務省の発表によると、世界のIoTのデバイス数は2017年に約270億に達し、2020年には約400億になる見込みです。導入は医療や自動車など幅広い分野に広がっています。

図3 世界のIoTデバイス数の推移および予測
④働き方
「学び直し」を通じ、長い人生におけるキャリアアップ・キャリアチェンジを図る時代に。
高齢化が進む中、60歳以上の就業率が年々高まっています。図4の年齢別の就業率の推移からもわかるように、長くなる人生、働く期間も年々長くなっていることがわかります。
高齢化が進む中、60歳以上の就業率が年々高まっています。図4の年齢別の就業率の推移からもわかるように、長くなる人生、働く期間も年々長くなっていることがわかります。

図4 年齢階級別就業率の推移
⑤社会貢献
自分の生きがいとして、社会貢献につながるボランティアや地域活動に取り組む時代に。
長くなる人生において社会との接点を持つことが大切になっています。2018年に行われた調査によると、友人との交流、地域のグループ活動などに積極的に参画している人は認知症の発症リスクが低いことがわかっています。
長くなる人生において社会との接点を持つことが大切になっています。2018年に行われた調査によると、友人との交流、地域のグループ活動などに積極的に参画している人は認知症の発症リスクが低いことがわかっています。

図5 社会とのつながりと認知症発症リスク
最高の人生、そして大切な資産と家族のこと。守りつづけていきたい人生の時間が、今転機を迎えています。学び、働き、余暇を楽しむ。人生100年時代に、自分らしさとは何かを問い、思いを叶えていくために。
これから起こりうる様々な変化を、専門的な見地より各界の有識者のご意見も含め
ご紹介させて頂きました。
※本記事は、2019年9月16日発行「人生100年時代Factbook タブロイド版」の情報を元に作成しています。今後、変更されることもありますのでご留意ください。