くらしのマネー辞典

2022.4.6

#58 新社会人がつみたてNISAをしたら、20年後はどうなる? 将来をシミュレーションしよう!

新社会人がつみたてNISAをしたら、20年後はどうなる? 将来をシミュレーションしよう!
今年、社会に出て働き始める新社会人の皆さん。自分で稼いだお金をどう使い、どう管理するか、考えていますか?

将来に備えて、早いうちから貯蓄習慣を身に付けておきたいもの。若い世代でも利用する人が増えているのが、税制優遇制度の「つみたてNISA」です。その人気の理由を探ってみましょう。

■つみたてNISAの概要はこちら

新社会人が“貯蓄グセ”をつけるのに活用したい「つみたてNISA」

「初めての給与で何を買おう」とわくわく気分の新社会人も多いことでしょう。そのわくわく、ちょっと待った! 社会人になって、初任給をもらって最初に行うべきは、貯蓄習慣を身につけることです。

20代の独身世帯の平均貯蓄額は203万円というデータがあります。「金融資産がある人」に限った平均額ですが、20代の間に貯める目標を、この平均値である200万円程度に設定してはいかがでしょう。

また、図表1を見ると200万円以上の貯蓄がある人も3割程度います。余力がある人は、貯蓄の目標額を平均額より高く設定するのも良いですね。
20代独身の平均貯蓄額(金融資産がある人)
図表1

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査<単身者世帯>(令和2年)」

同調査で、手取り収入からどれくらいの割合を貯蓄にまわしているかを聞いたところ、平均は18%でした。初任給が入ったら10~20%を貯蓄に回すことを意識しておきたいですね。

データはあくまでも単身世帯1人暮らしの場合なので、自宅通勤の人は家賃分を上乗せして、貯蓄割合を40~50%と設定しても良いでしょう。

図表1はあくまでも貯められている人の例です。一方で、貯蓄ができない人が4割強いるのも現実です。

確実に貯められるようにするには、自動積立を設定すると良いでしょう。その際、積立はすべて定期預金にするのではなく、今後のインフレに備える意味でも、一部は「つみたてNISA」を活用して、資産運用をはじめてみては?

つみたてNISAとは、将来に向けた資産づくりを行えるよう、国が用意した非課税制度です。通常、投資をして得られる分配金や売却益には税金が20%程度かかりますが、つみたてNISAを利用することで、年間40万円までの新規投資分は、最長20年間、この税金がかからないというメリットがあります。

また、つみたてNISAの対象商品は、金融庁が長期・積立・分散投資に適していると認めた投資信託とETF(上場投資信託)に限定されているので、比較的リスクを抑えた資産運用が可能です。そのため、投資初心者にも利用しやすい仕組みになっています。
つみたてNISAの概要
図表2

「つみたてNISA」で毎月1万円を積み立てた場合をシミュレーション!

たとえば、新社会人が手取り18万円のうちから月2万円の積立をするのであれば、1万円は自動積立定期預金、もう1万円をつみたてNISAに、と分けて設定すると良いでしょう。定期預金で貯める分は、予備費や短期・中期で使用するお金、つみたてNISAは長期で備えるお金と分けて考えることができます。

毎月1万円、投資信託の積立投資をつみたてNISA口座で始めたら、20年後にどれくらいになるでしょうか。利回り3%でシミュレーションすると下記のようになります。
つみたてNISAで毎月1万円を20年間積み立てた場合のシミュレーション(運用利回り3%での試算)
図表3

※金融庁のWebサイトでシミュレーションしたデータをもとに筆者作成。
※上記は例示目的のシミュレーションであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。税金や取引にかかる手数料等は一切考慮していません。
※運用商品には元本割れのリスクもあります。

利回り3%で20年間、月1万円の積立投資をした試算では、元本と運用収益を合わせて約328万円になります。新社会人の20年後は40代。結婚して子どもがいれば、教育費やマイホーム資金などで出費がかさむ年代になっています。つみたてNISAを早くはじめて将来に備えておけば、家計にとって大きな支えになるでしょう。

複利で差が付く! 積立投資は早く始めるほど大きなメリット

新社会人はまだ給与も多くないうえに、新生活に何かともの入りでなかなか貯蓄に回しにくいのが正直なところでしょう。しかし、つみたてNISAのような投資信託の積立投資は、早く始めるほど大きなメリットを得られる可能性があります。

それは、投資資金を運用して得られた利益が元本に加わって、さらに増えていく「複利」の効果があるからです。投資期間が長くなるほど複利効果が大きくなる傾向が高まります。

図表4は、元本100万円を年利5%で30年間運用した場合のシミュレーションです。
単利運用は得られた利益を現金化しながら運用した場合、複利運用は利益を元本に組み込んで再投資して運用した場合の試算です。

30年後に、単利では元本含め約250万円、複利では約432万円になる試算です。期間が長ければ長いほど、この複利効果が効いてきます。
投資期間と複利効果の関係
図表4

※金融庁のWebサイトでシミュレーションしたデータをもとに筆者作成。
※上記は例示目的のシミュレーションであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。税金や取引にかかる手数料等は一切考慮していません。
※運用商品には元本割れのリスクもあります。

また、長期運用のメリットとしては、投資期間が長いほど投資による値動きが平均化され、価格変動によるリスクが小さくなることも挙げられます。もちろんリスクはあるものの、長期で運用することでリスクの軽減が期待できます。

投資のリスクを軽減する3つの方法×非課税=つみたてNISA

「投資」というと、「お金が減るのがコワイ」と思う人も多いでしょう。そのリスクを軽減する方法が以下の3つです。

①資産の分散
国内外の株や債券、不動産など、さまざまな資産に分散して投資をすることでリスクを軽減する効果が期待できます。

②長期の運用
前述のように長期運用をすることで、複利の効果が期待できます。

③時間の分散
値動きのある商品は、「積立」(定時定額購入)で購入することで購入のタイミングが分散でき、購入価格の平準化を図れます。

つまり、この3つの方法を網羅する、「投資信託の長期積立投資」がリスクを軽減する投資法と言えます。そして、そこに「非課税」のメリットが加わったものが、つみたてNISAです。投資信託の運用によって出た利益がそのまま再投資されるので、複利効果も最大限に期待できます。

始めるときには、投資信託をどう選ぶ?

「つみたてNISAをやってみようかな」と思っても、なかなか行動に移せないのが人の常です。
「しっかり勉強してから」と考える人もいるでしょう。それは正しい判断ですが、体験しながら学ぶのも1つの方法です。

実際に運用を始めてみれば、マーケットの動きを本気でウォッチすることでしょう。値下がり時にチャンスだと感じる感覚や、その後価額が戻った時に利益(含み益)が出る体験も、実践して初めてわかるはずです。

商品を選べない場合は、1本目の投資信託として、次のようなカテゴリーの商品で始めてはいかがでしょうか。
●インデックスファンド
「日経平均株価(日経225)」やアメリカの「S&P500」、世界の株式の「MSCI」など、市場全体の動きを表す代表的な指数(インデックス)に連動した投資成果を目指す投資信託。

●バランス型ファンド
株式や債券など投資エリアや資産を複数に分散して投資をする投資信託。投資信託の基本とも言えるのがグローバルバランス型ファンド。
先述したように、つみたてNISA口座で買える投資信託は、金融庁が長期の積立投資に適していると認めた商品に限定されているので、商品選びで失敗しにくいという特徴があります。

2022年4月からは、高校でも投資教育が行われる時代です。新社会人も、少額でつみたてNISAを始めてみてはいかがでしょうか。


4つの厳選したファンド(投資信託)で、初心者でも選びやすい! SMBCのつみたてNISA

※2022年4月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

執筆:ファイナンシャルプランナー 豊田 眞弓(とよだ まゆみ)

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