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2021.6.23

#28 教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置が2023年3月末まで延長! 利用するなら早めに家族で話し合おう

教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置が2023年3月末まで延長! 利用するなら早めに家族で話し合おう

子や孫などに教育資金を贈与するとき、贈与税が非課税になる「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」という制度があります。もともとこの制度は2021年3月末までの予定でしたが、2023年3月末まで2年延長になりました。ただし、制度の内容の一部が改正され要件が厳しくなっています。

この制度の概要や改正での変更点、および利用の際に家族で話し合っておくポイントをまとめました。利用を検討している方は、早めに家族で話し合いましょう。

「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」とは?

「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」(以下、制度)とは、子や孫などに贈与した教育資金のうち1人につき1,500万円まで贈与税が非課税になるという制度です。

本来の贈与では、1年間の非課税枠は110万円までですが、この制度が適用されると、1人につき1,500万円まで非課税で子や孫などに贈与できるようになります。
「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」の概要
※国税庁「祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし(令和元年5月)」などをもとに作成。
※「学校など」とは、幼稚園、小・中学校、高校、大学、大学院、専修学校・各種学校、一定の外国の教育施設、認定こども園または保育園など。
この制度を利用するには、銀行や信託銀行などの金融機関と教育資金管理契約を結び、子・孫名義の専用の教育資金口座を開設。そして、資金を預け入れることで贈与することができます。贈与をする祖父母や父母が、現金を手渡ししても、本制度の対象になりません。
「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」の流れ
子や孫などが贈与されたお金を使うときには、親権者などが金融機関に教育資金の領収書などを提出し、引き出します。そして、子や孫などが30歳になった時点で教育資金管理契約が終了します。このとき、残額があれば贈与税が課税されます。

ただし、学校・塾などに通っている、もしくは教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受けている場合は、届けを出すことで最長40歳まで契約を継続できます。

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教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置の改正のポイントは?

教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置は、「令和3年度税制改正大綱」によって次の4点が改正されました。

(1)期限が2023年3月31日までに

この制度の期限は2021年3月末までの予定でしたが、2年延長になり2023年3月31日までになりました。

(2)贈与した人が亡くなった場合、残額すべてが相続税の対象に

2021年4月1日から新たに本制度を利用する場合、贈与した人が亡くなった際の残額はすべてが相続税の対象となります。
「令和3年度税制改正大綱」による改正ポイント(贈与した人が亡くなった場合、残額すべてが相続税の対象に)
※受贈者が下記のいずれかに該当する場合は対象外(改正前も同様)。
・23歳未満である場合
・学校などに在学している場合
・教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合

(3)相続税の対象が法定相続人ではない孫の場合は2割加算

相続税が課税されるとき、孫やひ孫に対しては、一般の相続と同じく、残額にかかる相続税が1.2倍になる「2割加算」となりました。
「令和3年度税制改正大綱」による改正ポイント(相続税の対象が法廷相続人ではない孫の場合は2割加算)

(4)所定の認可外保育所の保育料も制度の対象に追加

これまでの認定こども園や保育所に加え、1日あたり5人以下の乳幼児を保育する認可外保育所もこの制度の対象となりました。ただし、都道府県から一定の基準を満たすと認められた場合に限ります。

2021年4月以降に信託契約を結んだ場合だけでなく、2021年3月までに信託契約を結んだ場合も、対象になります。

私たちの暮らしへの影響は?

この制度の改正により、贈与を検討されていた方は、制度を効果的に活用することで負担を軽減しつつ家族の応援に役立てることも可能です。

また、今回所定の認可外保育所も制度の対象になったため、今まで制度がご利用できなかった方も利用を検討してみてはいかがでしょう。

利用を検討する際には、以下のようなポイントを家族で話し合っておくことが大切です。

贈与する側の老後資金に影響はないか
相続税の対策としてこの制度を利用するときには、老後や介護のためのお金に影響はないか、確認したうえで計画的に行うようにしましょう。

進路や教育費の予定はどうなっているか
教育費は、進学先によって大きく異なります。贈与を受ける子や孫の進路について話を聞いて、いくら贈与するのか、検討するとよいでしょう。

また、この制度は次のような方におすすめです。
・孫の教育費としてまとまった金額を用意している方
・子や孫の将来にわたって継続的に目標や夢を応援したい方
・相続税対策が必要な方

この制度の期限は2023年3月31日までとなっています。それまでに、贈与をする人は金融機関の専用口座に教育資金の預け入れを行い、贈与を受ける人は教育資金を受け取る権利(信託受益権)を付与される必要があります。

まずはお盆休みや正月などの家族が集まるタイミングや、オンラインで近況報告し合う機会などで、ご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

※2021年6月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

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