HOME > 年金用語辞典 > 年金の受給額~わたしはいくらもらえる?年代・年収・職業別に解説~

年金用語辞典

2019.12.10

年金の受給額~わたしはいくらもらえる?年代・年収・職業別に解説~

会話を楽しむ老人の集い

老後の年金、わたしは一体いくらもらえる?そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
人生100年時代といわれる今、いくら年金がもらえるのかは重要な関心事です。

しかし、年金制度はとても複雑。会社員か自営業かなど、職業によってももらえる額が変わります。

この記事では、年代・年収・職業別に、年金がいくらもらえるのかを図表とともに解説していきます。

会社員か自営業か・・・職業別にもらえる年金の種類と時期を知っておこう

・日本の公的年金は、2種類

日本の公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2種類です。
職業によって異なり、以下の図のように2階建てで表現されることが多いです。

日本の公的年金制度解説図

【図①】 日本の公的年金制度(厚労省「公的年金の仕組み」を基に株式会社ぱむ作成)

1階部分:国民年金

国民年金は、20歳以上60歳未満のすべての日本国民が加入するものです。
のように、公的年金のベースとなっていることから、基礎年金とも呼ばれます。
自営業はもちろんのこと、学生や専業主婦、無職の方なども国民年金に加入する義務があります。
国民年金に加入する方が老後にもらえる年金のことを老齢基礎年金といいます。

2階部分:厚生年金

厚生年金は、会社員や公務員などが加入するもので、国民年金に上乗せとなります。
厚生年金に加入する方が老後にもらえる年金のことを老齢厚生年金といいます。

・年金がもらえるのは65歳から

年金の受給開始年齢は、原則65歳です。

以前は国民年金が65歳、厚生年金が60歳からでしたが、2013年度から厚生年金の受給開始年齢が段階的に引き上げられています。性別、生年月日により異なりますが、男性は1961年、女性は196642日以降に生まれた方の受給開始年齢は65歳です。

そのため現役世代のほとんどの方は、国民年金も厚生年金も65歳から受け取れるものと考えて良いでしょう。

年金受給額の平均はいくら?

・国民年金は約5万円、厚生年金は約14万円

年金の平均受給額は以下の通りです。

自営業や専業主婦など(国民年金のみ)  …約56,000円/月
会社員や公務員など(国民年金+厚生年金)145,000円/月
出典:厚労省「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

国民年金の平均受給月額は、約5万6,000円です。
国民年金の受給額は、保険料の納付月数で決まるため、20歳から60歳までの40年間きっちり保険料を納めたのであれば、約65,000円を受け取ることができます。

厚生年金(国民年金分含む)の平均受給月額は、約145,000円です。
厚生年金の受給額は、保険料の納付月数と収入によって決まるため、収入が高いほど受給額も多くなります。男女差があり、男性の平均受給月額は約165,000円、女性は約103,000円です。

年代別・年収別にいくらもらえるか解説

・年代別の平均受給額~若いほどもらえる年金が少ない!~

現在の年金受給者の年代別の厚生年金受給額の平均として以下のようなデータがあります。



年齢 厚生年金受給額月額
60〜64 85,000
65〜69 14万6,000
70~74 148,000
75〜79 156,000
80〜84 162,000
85〜89 167,000

【図②】(年代別)厚生年金受給額の平均(厚労省「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に株式会社ぱむ作成)


年齢によって違いがあるのは、法律の改正が影響しています。
厚生年金はもともと60歳から支払われていましたが、法律の改正により受給開始の年齢が段階的に引き上げられており、同時に支給額が引き下げられているからです。

また、今後も若い方ほどもらえる年金額が減っていく可能性があります。
それは、日本の年金制度が賦課(ふか)方式と呼ばれるものだからです。
賦課方式とは、今の現役世代が納めた保険料を、今の年金受給世代に老齢年金として支払う方式です。現役世代が年金受給世代に仕送りをしているというイメージです。

日本はまだまだ高齢化の進行が予想されます。そのため、平均受給額は今後も少しずつ下がっていく可能性があると考えておくほうが良いでしょう。

・国民年金の計算は簡単

実際にいくら年金をもらえるのか知るためには、年金の計算式を知る必要があります。
国民年金の計算方法は簡単で、以下の計算式で求められます。

78万100円×保険料納付月数÷480=国民年金受給額(年額)
※480は、40年(加入可能年数)×12カ月より算出

満額もらえる場合は年78100円、月約65,000円です。
保険料の免除期間がある場合や、年金の繰り上げ受給、繰り下げ受給をする場合は計算が異なります。

・厚生年金の目安を年収別に紹介

厚生年金は、保険料の納付月数と収入で受給額が変わります。
加入時期によっても計算式が異なり複雑なため、以下に年収別での早見表を用意しました。

大学生の間(20歳からの2年間)は、国民年金保険料の納付が猶予される「学生特例納付制度」を利用し、卒業から60歳定年時までの38年間、厚生年金(国民年金含む)に加入した場合の目安額です。
平均年収は額面で、今現在のものではなく、最初に就職してから退職するまでの全期間の平均額で確認してください。また、年金額には上限があるため、平均年収が750万円以上の方も750万円の欄を確認してください。

*詳しくシミュレーションしたい方は、こちら

年収別年金受給額の早見表

【図③】(年収別)年金受給額の早見表(株式会社ぱむ作成)

50歳以上の方は、「ねんきん定期便」の確認をおすすめします。
60歳まで年金保険料を納めた場合の年金見込額が記載されており、現時点で最も正確な受給額を確認できるツールです。

※ねんきん定期便の確認方法はこちら

夫婦でいくら?世帯別の受給額をシミュレーションしよう

・共働き夫婦なら受給額の目安は約28万円

個人でもらえる年金額も気になりますが、大切なのは世帯でいくらもらえるのかです。
個人の受給額では心もとないと感じても、夫婦の受給額が分かると安心できることもあります。

以下に、ケース別の世帯受給額をまとめましたのでご覧ください。

夫婦の年金受給額の目安

【図④】夫婦の年金受給額の目安(国税庁「平成30年度 民間給与実態統計調査」30代後半の平均年収を基に株式会社ぱむ作成)

あくまで平均額ですが、夫婦共に厚生年金が受け取れる共働き夫婦の受給額が最も高く、国民年金のみの自営業の夫婦が最も低いことがわかります。

・夫婦2人の老後の生活費の平均は約26万円

もらえる年金額の目安がわかったところで、老後の生活費の目安も確認しておきましょう。

【老後の生活費(夫婦)】
最低限の生活費221,000円/月
平均的な生活費…約265,000円/月
ゆとりある生活費…約361,000円/月

生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人で老後生活を送る上で必要な生活費の最低月額は、約22万、ゆとりある生活を送るのに必要な月額は約36万円です。

夫婦でもらえる年金額と比べると、最ももらえるであろう会社員夫婦であれば、平均的な生活を送れる可能性が高いことがわかります。

まとめ

公的年金には、全ての日本国民が加入する国民年金と、会社員や公務員などが加入する厚生年金があります。年金の受給額と老後の生活費を考えると、年金だけで十分といえる世帯は少ないのではないでしょうか。

公的年金以外にも、老後資金を貯める方法はいくつかあります。定期預金などの貯蓄や私的年金である「iDeCo」、長期積立・分散投資を支援する非課税制度である「つみたてNISA」などもうまく活用して、老後に備えましょう。

※この記事は2019年10月現在の情報を基に作成しています。今後、変更されることもありますのでご留意ください。