となりの資産運用

2023.1.18 更新

#6 老後のお金、みんなどうやって準備している?

老後のお金、みんなどうやって準備している?
先進国の中でも預貯金率が高い日本人。なぜ、日本人は資産運用に対して消極的なのでしょうか? マネービバで意識調査を実施して、読者の皆さんの本音に迫ります。第6回は、読者の皆さんの「老後資金」にフォーカス。老後に必要だと思うお金の金額やその準備方法などから見えてくることを、ファイナンシャルプランナーの山口京子さんが読み解きます。

▼老後の資金についてシミュレーション
年金試算シミュレーション

▼「老後の生活資金」は、みんなの大きな関心事
老後のリスクとどう付き合う?

老後資金の準備をしている人は、50代で約6割

Q.1-1 老後資金を準備していますか?

(n=233)

老後資金を準備していますか?
50代といえば、老後のカウントダウンがすでに始まっている年代。とはいえ老後の準備どころか「貯蓄が10万円しかない」という人もいますし、退職金の金額を退職直前まで知らない人も、意外に多いものです。

今回のアンケートでも、50代以降で、「老後のお金を準備している」と答えた人は約6割。
やはりビミョウな数字ですね。

この世代は、社会人になった時がバブル期であったり、好景気の余韻があった世代。その下の世代と比べると、明らかに"恵まれていた世代"なのです。
危機感がなかった分、「何とかなる」という考えの人も多いのではないでしょうか。
また、余裕があったはずのお金は、知らず知らずのうちに浪費してしまったのかもしれません。

Q1-2 老後資金を、どうやって準備していますか?

(n=127) <複数回答>
*Q1-1で「十分準備している」「十分でないが準備している」と回答した人に質問。その中から割合の多い項目を記載。

老後資金を、どうやって準備していますか?
アンケート結果のうち割合の多い項目をピックアップしてみると、公的年金、退職金、預貯金に加え、全世代を通して保険の人気が特に高いことが分かりました。
しかし、保険加入済の方々についても、「入っているから大丈夫」と油断しないで、満期金や年金受取額について、しっかり調べておく必要があります。

もう一つ印象的だったのは、若い世代ほどiDeCo(個人型確定拠出年金)の利用者が多いという点です。2017年にiDeCo(イデコ)という愛称が出来る以前は、あまりメジャーではなかったのがこの制度。加入期間が60歳までであることを考えると、50代の利用者が少ないのも納得できます。

このように40代などの若い世代こそ運用期間が長く取れるiDeCoを活用して、老後資金の確保をしておくと将来安心です。
一方、50代の方も定年後に過ごす期間は長いので、公的年金や貯めたお金を切り崩すのではなく、つみたてNISAなどを活用して、運用しながらお金を使うことを検討してみてはいかがでしょう。

▼つみたてNISAについてくわしく
自動でラクラク投資!いまさら聞けない!つみたてNISAって?

▼iDeCoについてくわしく
個人型確定拠出年金「iDeCo」 - 三井住友銀行

年齢があがるほど、老後に必要な額も見えてくる!?

Q2 老後資金、どうやって準備していますか?

(n=127) <複数回答>
* Q1-1で「十分準備している」「十分でないが準備している」と回答した人に質問。

老後資金、どうやって準備していますか?
また、必要だと考える金額が高いほど、「投資信託の積立」や「積立以外での投資」など、お金を"増やす"方法を意識していることが分かります。

特に「5,000万円~1億円未満」と回答した人は、投資信託、企業型確定拠出年金、会社のその他福利厚生の項目で、他の年代に比べて高い数値になっています。自身でできることから、会社の福利厚生も活用し、あの手この手で運用しているように思われます。

「こういう生活を送りたい」という具体的な目標があると、それに必要なお金をどう準備すべきかがイメージしやすくなります。もちろん、「必要なお金は老後も働き続けて稼ぐ!」という考えでも問題はありません。ただし、その場合は、働けなくなった時のリスクも考えておきましょう。

老後のリスクとどう付き合う?

今から間に合う資産形成

老後に必要なお金は、人それぞれ。先が読めないからこそ、しっかりとした準備を

人生100年時代。60歳で定年退職後、その先が40年間とすると、当然ですがそれは、生まれたばかりの赤ちゃんが40歳になるまでの期間と同じです。私たちは、それだけの長い期間を生きられる可能性があります。

「お金のことは何とかなる」という考え方で、本当にどうにかなるケースもあります。しかし、老後の生活資金については「何とかしなくてはならない問題」です。年金受給額内のみでの生活は、やりくりが大変になるかもしれません。

定年後の生活費は、急に支出がガクッと減るわけではありません。むしろ、増える支出もあります。

子どもの教育費やお小遣い、通勤のための被服費やランチ代、また、住宅ローンの返済も終わっていれば、現役時代よりは支出は減ります。
ただ、60~70代はまだまだ元気なので、交際費やレジャー費が思った以上に減らない人もいます。

増える支出は、ご想像の通り、医療費や介護費用などです。今のところ、医療費は1割か3割負担、介護保険を利用した時の自己負担も1割から3割ですが、40年後は変化する可能性もあるでしょう。

老後にいつまで働けるのか、その時のインフレ率(物価上昇)がどれくらいなのか。これも断定は不可能です。

老後をシミュレーションしようとしても、不確実なことが多く、「老後に必要なお金はいくら?」についての回答は、人それぞれというのが正解でしょう。

だからといって、何も準備しないのは、老後破綻のリスクを自ら取りに行くようなものです。分からないから何もしないのではなく、分からないから、今できることを考えて、一歩前に踏み出すことが大切です。

▼老後を豊かに過ごすためのヒント
現役時代から備えたい 定年後のリア充診断

iDeCoを活用して、豊かな老後を過ごそう

老後資金をつくるために国が用意した制度に、「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」があります。公的年金に加え、自分の老後資金を自分で加入して準備するための制度です。税制優遇が受けられるメリットの大きいしくみです。会社員や公務員、自営業やフリーランスなど、国民年金被保険者であれば加入でき、月々5,000円から積み立てることができます。そして、その積み立てた掛金、運用益、そして給付を受け取るときに、税制優遇がある点が大きな特徴です。ただし、原則として60歳までは引き出すことができないので注意が必要です。

2022年のiDeCoの制度改正で、厚生年金加入者と国民年金の任意加入者は65歳まで加入ができ、受け取りが75歳まで延長できるようになったため、50代からiDeCoを検討する人も増えています。また、すでに会社でDC(企業型の確定拠出型年金)に加入している人も、iDeCoに加入しやすくなりました。DCの運用サイトにログインして、自分がiDeCoの加入ができるか、いくらまで拠出できるか調べてみましょう。会社のDCに自分で掛け金を上乗せできる、マッチング拠出があれば、iDeCoではなくそちらを利用するという選択肢もあります。iDeCoならかかってしまう口座管理手数料もかかりませんので、検討してみましょう。

老後のお金を考える際は、「iDeCoをはじめてみようかな」「ちょっとだけiDeCoの額を増やしてみようかな」と、そんな風に前向きに考えながら準備してみてはいかがでしょうか。

▼iDeCoについてもっと知る
iDeCo(イデコ)って何? イデコの仕組みやメリット・デメリット、節税の効果を解説!

▼iDeCoで本当に税制メリットがあるのか、シミュレーションしてみましょう!
メリットを確認!税軽減シミュレーション
【アンケート調査概要】
●調査時期:2019年2月8日~2019年2月19日
●調査方法:インターネット調査
●調査地域:全国
●有効回答数:233人

※本記事は2019年9月4日に公開した内容を、2023年1月18日に更新して掲載しています。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

執筆:山口京子

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