そろそろ本気で考えたい! アラサー・アラフォーのお金の育て方

2022.5.11

共働き夫婦の実態調査―貯金や貯蓄の平均は? 皆さんはパートナーの貯金額、ちゃんと把握してる?

共働き夫婦の実態調査―貯金や貯蓄の平均は? 皆さんはパートナーの貯金額、ちゃんと把握してる?

今ではすっかり多数派となった「共働き世帯」。専業主夫・主婦世帯と比べて、世帯年収が増えるメリットがあります。しかし、お互いの収支や貯蓄額を把握しておらず、いざオープンにしてみると「ほとんど貯金できていなかった」といった悲鳴も……。

そこで今回は、Money VIVA 編集部がマイナビニュースとコラボし、夫婦どちらも働いているアラサー・アラフォー500人を対象に「共働き世帯のお金事情」を徹底調査! すると、意外な事実が明らかに。歯に衣着せぬ物言いの“辛口”FPと一緒に早速見ていきましょう!

この記事はこんな方におすすめ
辛口FP 花山院 扇子(かざんいん・おうぎこ)のプロフィール

花山院 扇子(かざんいん・おうぎこ)
奈良県出身のファイナンシャルプランナー。大学在学中、留学先で出逢ったフランス人実業家と結婚するも2年で離婚。無一文で追い出された経験から、お金の大切さに目覚めてFPに。その歯に衣着せぬアドバイスは厳しくも深い愛情に満ちており、顧客から尊敬と親しみを込めて「扇の君」と呼ばれている。
※本キャラクターは、高山一恵氏監修のもとに作成したフィクションです。実在の人物、団体とは関係ございません。

約55%の夫婦が「パートナーの貯蓄額を知らない」という恐ろしい現実!

ダイバーシティが叫ばれている現代社会において、夫婦の働き方もさまざま。互いの資産状況を把握できている夫婦もいれば、互いの資産には一切干渉しない夫婦もいるようです。そこで、アラサー・アラフォー共働き世帯の「お金の事情」について調査しました。

まずは、「パートナーの貯金や貯蓄額を把握できているか」という質問から。45.5%が「はい」と答え、「いいえ」と答えたのは39.5%、「どちらともいえない」は15%という結果に。「いいえ」と「どちらともいえない」を合わせると、実に55%近くになります。
Qパートナーの金融資産額について、具体的に把握できていますか?
共働き世帯の場合、それぞれが経済的に自立していることから、個別に口座を管理したほうが便利と考える人が多いからなのかもしれません。
辛口FPのコメント

<辛口FPのコメント>
夫婦共働き、良い響きですこと。夫婦2馬力だと、その分大きく資産を増やせますものね。でもちょっとお待ちになって、この結果。パートナーの貯蓄を把握できていない共働き世帯が、55%もいるんですって!?

そもそも、パートナーの貯蓄額を把握していないなんて言語道断。それに共働きの場合、相手が貯蓄してくれているから「自分はできそうな時だけでいいや」なんて甘えていたら、お互いまったく貯蓄できていなかった、なんてことはよくある話。お金のことに限らず、日頃からちゃんと夫婦で話し合いができているか心配よ。

「今の生活がずっと続くはず」と甘く考えているのかしら……。でも、その考えは今すぐに捨てるべき。子どもの大学進学やマイホームの購入、親の介護など、これから先の人生、いろいろなことが起こるのだから――。

▼マイホーム購入者の資産形成術を知りたいなら
こだわりハウス、見せてもらっていいですか?

▼介護にかかるお金を知りたいなら
介護ってどんなことをするの? お金はどれくらいかかる?

共働き世帯の貯蓄額は二極化! なかには3,000万円以上と答える人も!

では、お互いの貯蓄額を把握できている夫婦は、どのくらい貯めているのでしょうか。夫婦合わせた貯蓄額についても聞いてみました。

最も多いのは「100万円未満」で16.4%、次いで「3,000万円以上」の15.0%、「1,000万円以上1,500万円未満」の10.8%となっています。すでにこの時点で、二極化していることがわかりますね。
Q現在の、夫婦を合わせた総金融資産額を教えてください。
一般的に、「共働き=貯蓄ができる」というイメージがありますが、どうやらそうではない世帯もいるようです。

資産を大きく増やせている共働き世帯と、そうでない世帯には、どのような違いがあるのでしょうか。貯蓄額300 万円未満で資産運用をしていない方に、「貯蓄ができない理由」と「資産運用を始められない理由」について聞いてみました。

■貯蓄額300 万円未満の共働き世帯が、貯金ができない理由
・計画的に貯めることが苦手
・ついつい無駄遣いをしてしまう
・住宅ローンと子育てにお金がかかっている
・コロナ禍で年収が下がってしまった

■貯蓄額300 万円未満の共働き世帯が、資産運用を始められない理由
・リスクが怖くて手が出せない
・資産運用の方法がわからないので、始められない
・子育てで忙しく、資産運用について調べる時間がない
・なんとなく難しそうなイメージがある
辛口FPのコメント

<辛口FPのコメント>
たとえ共働き世帯でも、お互いが自由に際限なくお金を使っていたら貯蓄なんてスズメの涙。「リスクが怖くて資産運用ができない」といった声もあったけれど、本来なら共働きでそれぞれに収入がある分、資産運用に回すお金は捻出できるはず。資産が増えたほうがもっとたくさんのことにお金を使えるわよ。

貯金できる夫婦とできない夫婦、何がどう違うの? 原因は年収ではなく、意識の違い!?

一方、2,000万円以上の金融資産がある共働き世帯は、どうやって資産を形成してきたのでしょうか。貯蓄マスターともいえるツワモノのご夫婦に、その秘訣について聞いてみました。

■貯蓄額2,000 万円以上の共働き世帯が、資産運用を始めた理由
・銀行に預けても、超低金利でほとんど増えないから
・自分たちの年金額を知り、老後に備えて資金を貯めようと思った
・漠然とした将来への不安があった
・会社の先輩にすすめられ、教育費や老後資金を計画的に貯めようと思った

■貯蓄額2,000 万円以上の共働き世帯が、貯蓄のためにやっていること
・夫婦で財布をひとつにして、世帯の収支を管理している
・日々の出費について、夫婦で報告しあっている
・先取り貯金をし、残りの金額で生活している
・無駄遣いや衝動買いをしないように心掛けている

さらに踏み込んでみていきましょう。貯蓄額2,000 万円以上の共働き世帯からは、こんなコメントも飛び出しました。

■貯蓄額2,000 万円以上の共働き世帯が「資産運用を始めてよかった」と思っていること
・資産が少しずつ増えていくのを実感できた
・心にゆとりができ、日々の生活にも余裕がもてるようになった
・今後のライフイベントについて、夫婦で話し合うようになった
・夫婦の預貯金をオープンにでき、計画的に生活設計をするようになった

■貯蓄額2,000 万円以上の共働き世帯が、ライフプランやマネープランについて話していること、実践していること
・「短期的な目標」と「長期的な目標」について話し合いをしている
・家計簿をつけて、定期的に夫婦でマネープランについて話し合いをしている
・今後の人生で必要になる金額を試算した
・「FIRE」を目的に、楽しみながら節約をしている
・ファイナンシャルプランナーに相談している
辛口FPのコメント

<辛口FPのコメント>
大切なのは、夫婦で将来のライフプランを共有して、将来を見据えて夫婦で協力しながら資産を積み上げていくこと。コメントにもあったけれど、毎月のお給料が入ったら先取りで貯金をするのも、とても良い方法よ。

夫婦仲が良く、家計管理や資産運用のことを共有している夫婦ほど、お金を貯めたり、増やしたりできるの。

ワタクシは若い頃から資産運用を頑張ってきたけれど、元夫はお金のことに無頓着で、家計管理や資産運用のことは共有できなかったわ。それもあって、離婚してしまったけれど……。



辛口FPのまとめ:貯蓄できている夫婦の秘訣は「話し合い」と「早めの行動」にあり!

花山院 扇子による今回のまとめ
今回は、共働き夫婦の本音を知ることができて、とても参考になったわ。コメントを読んだ皆さんも、共働き世帯の貯蓄額が二極化している原因がわかってきたんじゃないかしら。

今回の調査から見えてきたのは、「貯蓄ができない共働き夫婦は、そもそも夫婦でライフプランを共有していないし、資産運用への興味・関心が薄い」ということ。興味はあっても、忙しさにかまけて行動しない夫婦もいたし、無駄遣いばかりしている夫婦も目についたわね。

逆に貯蓄ができている共働き夫婦は、夫婦でライフプランを共有して日頃から夫婦で話し合いをして、収支の管理をしているケースが多いように感じたわ。無駄遣いをしないよう心掛けているし、「楽しみながら節約をしている」という夫婦もいて、とても微笑ましく思ったものよ。

人生って、本当に長いものなの。皆さんは「もう若くない」って思っているかもしれないけれど、ワタクシからしたら、全然そんなことはないわ。だって、楽しいライフイベントがたくさん待っているもの。

だから、今後の人生のためにも、ぜひ資産運用にチャレンジして。早い時期に始めれば、その分大きく資産を増やすことができるわよ。「資産運用の始め方がわからない」という方は、収入やライフスタイルが似ている夫婦を参考にしてみて。

▼ミレニアル女子編はこちら
ミレニアル女子の実態調査―保有資産1,000万円超えも! 資産を大きく増やす方法とは!?


▼アンケート出典
調査タイトル:お金事情についてのアンケート
調査主体:マイナビニュース
調査時期:2022年2月19日~2月20日
調査対象:30代~40代の共働き夫婦
調査数:501人
調査方法:インターネットログイン式アンケート

※2022年5月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

監修:高山 一恵

シリーズの記事一覧を見る >

本サイトの掲載情報は、各記事の掲載時点で当行が信頼できると判断した情報源をもとに作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当行は保証を行っておりません。